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オープン 国内研究集会 2021.09.11

第82回 応用物理学会秋季学術講演会 シンポジウム「蓄電固体デバイスの開発に向けた界面イオンダイナミクス」開催報告(レポート)

第82回 応用物理学会秋季学術講演会 において T10「蓄電固体デバイスの開発に向けた界面イオンダイナミクス」を開催しました。
「蓄電固体デバイスの開発に向けた界面イオンダイナミクス」ご案内
日時 : 2021年9月11日(土)9:00~17:00

蓄電固体デバイスの開発に向けた界面イオンダイナミクス

世話人:入山 恭寿(名古屋大学)、菅 大介(京都大学)、乗松 航(名古屋大学)

調整役:小塚 裕介 (NIMS)

 本シンポジウムは、文科省科研費新学術領域「蓄電固体界面科学」で取り組まれている研究に関するものであり、1件の基調講演、4件の招待講演、6件の一般講演を実施した。はじめに、高田先生(NIMS:基調講演)から全固体電池の現状とともに、電極/固体電解質 及び 粒界におけるイオン輸送について硫化物・酸化物全固体電池での取り組みとその基礎的な考え方、未解明部分をわかりやすく整理してご講演いただいた。 その後、空間電荷層については、鈴木先生(東工大:招待講演)、土屋先生(NIMS:招待講演))から構造変化や電荷蓄積による伝導挙動変化とその応答速度等に関する実験的な検証結果がしめされた。また、粒界でのイオン輸送については山本先生(JFCC:招待講演)から画像処理を活用したEELS解析により、充電課程における電極粒子間で生じるイオン濃度変化のオペランド解析結果が示された。更に、井上先生(九州大学:招待講演)からは、電極の膨張・収縮の影響も考慮した電極反応シミュレーションが提案された。一般講演からも上記話題に関連する講演があり、活発に議論が行われた。参加者は80人前後で推移した。応用物理学会に関係が深い先生方に「蓄電固体界面科学」の取り組みをご紹介する良い機会ともなり、今後公募研究などを通じて創発的な研究が展開していくことが期待される。

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