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計画研究A02 研究分担者

熊谷 明哉(くまたに あきちか)
東京大学 大学院工学系研究科総合研究機構
特任研究員(JSTさきがけ研究員)

専門分野

表面科学、電気化学、分析化学

関連する研究者

井田 大貴 東北大学 学際科学フロンティア研究所・助教

研究内容(概要)

本研究では、ナノ電気化学セル顕微鏡(Y. Takahashi et al., Nat. Commun. 2014.)を用いて、蓄電固体デバイス界面、特に固体電解質・電極界面における化学ポテンシャル分布の計測を行う。通常のAFMなどのプローブ顕微鏡と比較し、電解液と参照極を充填したナノピペットを顕微鏡探針として用いる所に特徴がある。更に、ナノピペットが試料表面との接触で形成する微小液滴を電気化学セルシミュレーターとし、空間分解能:50 nm程度にて表面電位を直接取得することも可能である。探針を走査することで、その化学ポテンシャルの変位分布の可視化し、イメージングとして取得可能である。例として、実電極表面の反応性の不均一性、活物質の単粒子計測(A. Kumatani et al., Surf. Interface Anal., 2019.)や酸化物で被覆された正極薄膜の化学ポテンシャル分布の検証も可能である(H. Inomata et al., Chem. Comm., 2019)。また、界面近傍から固体電解質内の可視化を行うだけでなく、その汎用性の高さを利用し、電極触媒反応(A. Kumatani et al., Adv. Sci., 2019)や他の二次電池界面へも展開する。

ナノ電気化学セル顕微鏡(左)と計測概略図(右)

代表的な研究業績

  1. A. Kumatani, C. Miura, H. Kuramochi, T. Ohto, M. Wakisaka, Y. Nagata, H. Ida, Y. Takahashi, K. Hu, S. Jeong, J. Fujita, T. Matsue, Y. Ito,
    Advanced Science 6, 190019 (2019). DOI: 10.1002/advs.201900119
  2. A. Kumatani, Y. Takahashi, C. Miura, H. Ida, H. Inomata, H. Shiku, H. Munakata, K. Kanamura, T. Matsue,
    Surface and Interface Analysis 51, 27 (2019). DOI: 10.1002/sia.6538
  3. Y. Takahashi, A. Kumatani, H. Munakata, H. Inomata, K. Ito, K. Ino, H. Shiku, P. R. Unwin, Y. E. Korchev, K. Kanamura, T. Matsue,
    Nature Communications 5, 5450 (2014).

関連ウェブサイト

https://www.wpi-aimr.tohoku.ac.jp/qms_lab/

連絡先

kumatani -at- g.ecc.u-tokyo.ac.jp [-at-=@]

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