公募研究A02 研究代表者
環境制御した電子顕微鏡法による蓄電固体界面の局所構造解析麻生 亮太郎(あそう りょうたろう)
九州大学大学院工学研究院 エネルギー量子工学部門
准教授
専門分野
電子顕微鏡解析、環境制御計測、ナノ構造評価
研究内容(概要)
本研究では、環境制御した最先端電子顕微鏡法を用いることにより蓄電固体界面の局所的な構造変化をナノスケールで解明することを目的とする。高度計測環境として、照射電子線の制御、観測雰囲気制御、温度制御の三つを実施することで、従来の電子顕微鏡観察では到達できなかった蓄電固体材料本来の構造・現象を反映させた理想的な高度計測を実現する。 電子線照射に敏感な蓄電固体材料の電子顕微鏡観測において、照射電子線や観測雰囲気の影響を精密に検証する必要がある。そこで、微小電流測定による照射電子線の影響の評価、ならびに観測雰囲気依存性の評価を実施し、蓄電固体界面における物理化学状態の変調、特にイオンの移動に起因する界面近傍における構造変化(原子構造・結晶構造変化、歪み・変形、空間電荷層の形成、組成・濃度分布変化、電子状態変化など)を高度計測により明らかにし、界面イオンダイナミクスに及ぼす影響を解明する。
代表的な研究業績
- R. Aso, Y. Ogawa, T. Tamaoka, H. Yoshida, S. Takeda, Angew.
Chem. Int. Ed. 58, 16028–16032 (2019). DOI:10.1002/anie.201907679 - D. Kan, R. Aso, R. Sato, M. Haruta, H. Kurata, Y. Shimakawa,
Nat. Mater. 15, 432-437 (2016). DOI:10.1038/nmat4580 - R. Aso, D. Kan, Y. Shimakawa, H. Kurata,
Adv. Funct. Mater. 24. 5177-5184 (2014). DOI: 10.1002/adfm.201303521
関連ウェブサイト
http://www.hvem.kyushu-u.ac.jp/environ/index.html
連絡先
aso -at- nucl.kyushu-u.ac.jp [-at-=@]