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公募研究A04 研究代表者

森 大輔(もり だいすけ)
Daisuke Mori

三重大学大学院工学研究科分子素材工学専攻
准教授

専門分野

固体化学、固体イオニクス、材料化学

研究内容(概要)

無機固体電解質を利用した全固体電池は、高安定性、高エネルギー密度、高出力が期待される。硫化物系の固体電解質では加圧により良好な電極/電解質界面が形成できるのに対し、酸化物系の固体電解質では、イオン導電性に優れた界面の形成が課題とされてきたが、近年の固体電解質および電極/電解質形成プロセスに関する精力的な研究により課題が解決しつつある。今後、これまで液系のリチウム二次電池で報告されたきた材料だけでなく全固体電池の特性を飛躍的に向上させる正極材料の探索が必要となる。特に、出力向上のためにはイオンだけでなく電子導電性に優れた正極材料の探索が必要になると考えられる。そこで本研究では、10–2 Ωcmを超える高い電子導電性を持ち、高容量が期待できるルテニウム系の正極材料について全固体電池正極材料としての特性評価を行う。また、電子導電性の向上を目的とした電極表面の改質を行い、高容量、高出力を可能とする正極および正極/電解質複合体の作製指針を探る。

LiMn1-xRuxO3の構造と電子導電性

代表的な研究業績

  1. D. Mori, K. Sugimoto, Y. Matsuda, K. Ohmori, T. Katsumata, S. Taminato, Y. Takeda, O. Yamamoto, N. Imanishi, J. Electrochem. Soc., 199, A5168-A5173 (2019). DOI: 10.1149/2.0171903jes
  2. D. Mori, H. Kobayashi, T. Okumura, H. Nitani, M. Ogawa, Y. Inaguma, Solid State Ionics, 285, 66-74 (2016). DOI: 10.1016/j.ssi.2015.09.025
  3. D. Mori, H. Sakaebe, M. Shikano, H. Kojitani, K. Tatsumi, Y. Inaguma, J. Power Sources, 196, 6934-6938 (2011). DOI: 10.1016/j.jpowsour.2010.11.150

関連ウェブサイト

https://www.energy.chem.mie-u.ac.jp

連絡先

daisuke.mori -at- chem.mie-u.ac.jp [-at-=@]

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