公募研究A04
大野 真之(おおの さねゆき)
Saneyuki Ohno
東北大学多元物質科学研究所
准教授
専門分野
材料科学、固体イオニクス、無機化学
関連する研究者
Wolfgang G. Zeier, University of Münster
Jürgen Janek, Justus Liebig University Gießen
研究内容(概要)
熾烈な材料探索競争により高イオン伝導度の固体電解質開発が進み、硫黄をはじめとする大容量だが難伝導性である材料の活物質利用も、様々な手段で微細かつ緻密に複合化することによって一定の成功を収めてきている。一方で、高伝導度の電解質を用いた場合でも、高濃度にナノ界面を持つ複合体にすると、その複合体内でイオン輸送が極端に鈍化する現象を、複合体内輸送の電気化学的測定手法の確立を通して観測した(図1)。この複合体内の鈍重なイオン輸送が更なる性能向上の足かせとなっており、より早い充電や大きな出力、そしてエネルギー効率の高い充放電の実現へ、その原因の究明や解決の手立ての検討が望まれている。現状を打開すべく、本研究では多角的なナノ界面の観測による複合体内輸送現象の理解の深化と掌握目指す。その実現へ向けて、特に固体化学と材料の機械特性の側面から、高濃度固体ナノ界面にアプローチする。
代表的な研究業績
- S. Ohno, W. G. Zeier Acc. Mater. Res., 2, 869-880 (2021)
DOI: 10.1021/accountsmr.1c00116 - S. Ohno, C. Rosenbach, G. F. Dewald, J. Janek, W. G. Zeier, Adv. Funct. Mater., 31, 2010620 (2021)
DOI: 10.1002/adfm.202010620 - M. Shimoda, M. Maegawa, S. Yoshida, H. Akamatsu, K. Hayashi, P. Gorai, S. Ohno, Chem. Mater., (2022)
DOI: 10.1021/acs.chemmater.2c00944
関連ウェブサイト
https://sites.google.com/view/kyushu-hayashilab/members/saneyuki-ohno
連絡先
aneyuki.ohno -at- cstf.Kyushu-u.ac.jp [-at-=@]